こんにちは。The Motorcycle Insight 運営者の「ゆうき」です。
Z900RSのカスタム、楽しいですよね!特に「z900rs タイヤサイズアップ」を考えて、リアタイヤを迫力ある190サイズにしたいと思っている方、結構多いんじゃないでしょうか。やっぱり太いタイヤってカッコいいですもんね。
でも、ちょっと待ってください。z900rs タイヤ 190化には、実は知っておかないと怖いz900rs タイヤサイズアップ デメリットがあるんです。ネットでz900rs タイヤ 190 インプレを探すと「曲がりにくくなった」なんて声も...。安易なz900rs 190/55への変更は、性能ダウンに繋がるかもしれません。
この記事では、なぜ標準リムでのサイズアップが危険なのか、そしてもし本気で190化を目指すなら(z900rs ホイール交換 6jの必要性も含めて)、何をすべきかを徹底的に解説していきますよ。
この記事のポイント
- Z900RSの純正タイヤとホイールのサイズ
- 標準リムでタイヤサイズアップするデメリット
- 安全に190化するための必須条件(6.0Jリム)
- Z900RSにおすすめのタイヤ交換モデル
z900rs タイヤサイズアップの前に知るべきこと

まずは基本から。なぜ「z900rs タイヤサイズアップ」が単純ではないのか、その理由を純正のスペックから紐解いていきましょう。ここが一番大事なポイントですよ。カスタムを考える前に、まずは自分のバイクの「標準」をしっかり知ることが、失敗しないカスタムへの一番の近道ですからね。
Z900RSの純正タイヤサイズとは?

Z900RS、本当に人気のモデルですよね。その人気を支えているのが、あの美しいネオクラシックスタイルと、現代のバイクとしての高い走行性能のバランスです。カワサキのエンジニアは、その走行性能の「キモ」となるタイヤサイズに、何を選んだのか?
Z900RS(スタンダードモデル、CAFE、そしてSEモデルに至るまで)の純正タイヤサイズは、どの年式でも共通して以下のサイズが採用されています。
Z900RS 純正タイヤサイズ
- フロント: 120/70ZR17M/C (58W)
- リア: 180/55ZR17M/C (73W)
この「フロント120、リア180」という組み合わせ、実は現代の1000ccクラスのネイキッドバイクとしては、最もスタンダードで、最もバランスの取れたサイズ設定なんです。
なぜか?
Z900RSのベースとなったのは、Z900というストリートファイターモデルですよね。Z900も同じ(120/180)サイズを採用しています。このサイズは、「ライダーの意思に素直に反応する軽快なハンドリング」と、「高速道路やコーナリングでのどっしりとした安定感」という、相反する要素を両立させるのに最適なサイズなんです。
特にリアの「180/55ZR17」というサイズは、タイヤがバンクしていくときに、その接地面の形状(プロファイル)が非常に自然に変化してくれるため、ライダーは恐怖心を感じにくく、リラックスしてバイクを操ることができます。
もしカワサキが見た目の迫力だけを優先するなら、190サイズを採用したかもしれません。しかし、Z900RSのコンセプトである「レトロスポーツ」、つまり「気軽に乗れて、操って楽しいバイク」を実現するために、あえてこの180サイズを選んだんですね。このカワサキの良識ある判断を、私たちはまずリスペクトすべきかなと思います。
さらに、このサイズはタイヤメーカー各社が最も力を入れている「激戦区」のサイズでもあります。つまり、後でタイヤ交換をするときに、ツーリングタイヤからハイグリップタイヤまで、無数の選択肢から自分の好みに合わせて選べるという、大きなメリットにも繋がっているんですよ。
標準のz900rs ホイールサイズを確認

さて、タイヤサイズと絶対に切り離せないのが、そのタイヤを装着するホイールの「リム幅」です。ここが、今回の「z900rs タイヤサイズアップ」問題における最大の核心部分になります。ここを理解しないままタイヤの太さだけを変えるのは、本当に危険なんですよ。
Z900RSの美しいスポーク風キャストホイール。この純正ホイールのサイズ(リム幅)は、以下のようになっています。
Z900RS 純正ホイールサイズ(リム幅)
- フロント: 17M/C × MT3.50 (3.5インチ幅)
- リア: 17M/C × MT5.50 (5.5インチ幅)
注目すべきは、もちろんリアの「MT5.50」。これは、リム幅が「5.5インチ」であることを示しています。
ここで、タイヤメーカーが公表している「タイヤサイズごとの適正リム幅」というものを見てみましょう。これは、各タイヤメーカーが「このタイヤサイズは、この範囲のリム幅に装着してくださいね。じゃないと性能出ませんよ!」と定めている、非常に重要な基準です。
- 180/55ZR17(Z900RS純正サイズ)の適正リム幅: 5.50 〜 6.00インチ
- 190/55ZR17(サイズアップ候補)の適正リム幅: 5.50 〜 6.00インチ
- 190/50ZR17(サイズアップ候補)の適正リム幅: 5.50 〜 6.00インチ
…あれ?こう見ると、「190/55」も「190/50」も、適正リム幅の最小値は「5.50インチ」だから、Z900RSの純正5.5インチリムに履かせても問題ないんじゃないの?と思ったあなた。鋭いですが、ここには大きな落とし穴があります。
タイヤメーカーが示す「適正リム幅」には、実は「許容リム幅」と「標準リム幅」という2つの考え方があります。
- 許容リム幅: 「5.50〜6.00インチ」のように、装着が物理的に可能で、一応の性能は担保される範囲。
- 標準リム幅: そのタイヤが設計通りの最も美しい形状(プロファイル)と最高の性能を発揮できる、推奨されるリム幅。
多くのメーカーにとって、
- 180/55タイヤの「標準リム幅」は 5.5インチ
- 190/55タイヤの「標準リム幅」は 6.0インチ
なんです。
つまり、Z900RSの純正状態は、「5.5インチリム(標準)に、180タイヤが装着されている」という、まさに教科書通りの、タイヤの性能を100%引き出せる組み合わせなんです。
一方で、その5.5インチリムに190タイヤを履かせることは、メーカーが許容するギリギリ下限のリム幅で無理やり装着する、ということ。タイヤにとっては非常に窮屈な状態で、設計通りの性能なんて到底発揮できるわけがないんですね。この違い、めちゃくちゃ大きいですよ。
z900rs タイヤ ダンロップGPR300

では、Z900RSが標準で履いている「ダンロップ GPR-300」とは、具体的にどんなタイヤなんでしょうか。これを知ることは、次のタイヤ選びの「基準点」を持つことになります。
GPR-300は、ダンロップのラインナップの中では「ツーリングスポーツ」というカテゴリに位置付けられています。これは、サーキット走行を主眼に置いた「ハイグリップタイヤ」と、寿命や快適性を重視した「ツーリングタイヤ」の、ちょうど中間にあたるタイヤです。
このタイヤは、Z900RSが工場から出荷される際に装着される、いわゆる「OEタイヤ(Original Equipment / 純正装着タイヤ)」として採用されています(一部の年式やSEモデルを除く)。
OEタイヤに求められるのは、絶対的な性能よりも「バランス」です。
- コスト: 車両価格に影響するため、高価すぎるタイヤは使えません。
- ライフ: あまりに寿命が短いと、ユーザーからクレームが来ます。
- ハンドリング: 誰が乗ってもクセがなく、素直に曲がってくれること。
- 全天候性: ドライグリップはもちろん、雨の日(ウェット)でも最低限の安全性が確保されていること。
GPR-300は、これらの要求を高いレベルで満たした、非常に「優等生」なタイヤなんです。特にZ900RSのOEタイヤは、市販されているGPR-300とはコンパウンド(ゴム質)や内部構造を微妙に変えた「Z900RS専用スペック」である可能性も高く、Z900RSの車体キャラクターに合わせて最適化されています。
…とはいえ、優等生であるがゆえに、「強烈な個性」はありません。
Z900RSに乗り慣れてきて、ワインディングをもっと攻めたい!と思ったライダーからは、「もう少しドライグリップが欲しい」「倒し込んだ時の接地感が薄い」といった不満の声が聞こえてくるのも事実です。私もそう感じました。
逆に、ロングツーリング派からは「思ったよりライフが短い」という声も聞かれます。
あなたのGPR-300に対する不満点がどこにあるのか? それが、次に履く「リプレイスタイヤ」を選ぶための、最高の手がかりになります。GPR-300を「基準(±0)」として、次に「グリップを+2振る」のか、「ライフを+1、ウェットを+1振る」のか…そうやって考えるのが、タイヤ選びの醍醐味なんですよ。
バイクのタイヤ サイズ表記の見方

タイヤ交換を考える上で、自分のバイクのタイヤサイズ表記を正しく理解することは、もう「必須科目」です。これが読めないと、お店の人に言われるがままになってしまいますからね。Z900RSのリアタイヤ「180/55ZR17M/C (73W)」を例に、解体新書並みに詳しく見ていきましょう。
| 表記 | 意味 | 解説(超詳細) |
|---|---|---|
| 180 | タイヤ幅 (mm) | タイヤの断面幅(一番太いところ)が約180mmであることを示します。今回あなたが「190」にしたいと悩んでいる、まさにその数値です。 |
| 55 | 扁平率 (%) | 「タイヤの高さ ÷ タイヤ幅 × 100」が55%だという意味。この数値が小さいほど、タイヤは薄く(低く)なります。例えば、180/55の場合、タイヤの高さ(サイドウォールの高さ)は「180mm × 0.55 = 約99mm」となります。 |
| Z | 速度記号 | そのタイヤが240km/hを超える速度域に対応していることを示す古い規格の表記です。必須ではなく、慣例的に入っていることが多いですね。 |
| R | 構造 | ラジアル構造(Radial)のR。現代の高性能バイクはほぼ全てこれです。内部のカーカス(骨組み)が、タイヤの中心から放射状(Radial)に配置されています。これにより、タイヤの剛性を高く保ちつつ、しなやかな乗り心地と高いグリップを両立できます。 |
| 17 | リム径 (インチ) | 装着するホイールの直径が17インチであることを示します。Z900RSは前後とも17インチですね。 |
| M/C | モーターサイクル(Motorcycle)用タイヤであることを示します。これが無いと自動車用と間違えちゃう…ことはないですが、お約束の表記です。 | |
| (73) | 荷重指数 (LI) | ロードインデックス(Load Index)。そのタイヤ1本が支えられる最大の重さ(負荷能力)を示す指数です。「73」という数値は、国際規格で「365kg」まで耐えられることを意味します。タイヤ交換時、この数値は純正同等か、それ以上でないといけません。 |
| (W) | 速度記号 | そのタイヤが、規定の条件下で走行できる最高の速度を示す記号です。「(W)」は「270km/h超」を示します(古いZ表記とは別物)。Z900RSのポテンシャルを考えれば当然の記号ですね。これも荷重指数と同様、純正同等以上が必須です。 |
サイズアップを考えるとき、特に重要なのが「180」の幅と「55」の扁平率です。
例えば、190にサイズアップする場合、「190/50」と「190/55」という2つの選択肢が一般的です。
- 190/50 ZR17: タイヤの高さは「190mm × 0.50 = 約95mm」
- 190/55 ZR17: タイヤの高さは「190mm × 0.55 = 約104.5mm」
- 180/55 ZR17 (純正): タイヤの高さは「180mm × 0.55 = 約99mm」
タイヤ外径が変わるとどうなる?
上記のように、サイズを変えるとタイヤの高さ(=タイヤの外径)が変わってきます。
190/50にする場合: 純正よりタイヤが約4mm低くなります。リアの車高が少し下がり(ケツ下がり)、ハンドリングが安定志向(曲がりにくく)なる可能性があります。
190/55にする場合: 純正よりタイヤが約5.5mm高くなります。リアの車高が上がり(ケツ上がり)、ハンドリングがクイック(曲がりやすく)なる可能性があります。ただし、スイングアームやインナーフェンダーとのクリアランス(隙間)が狭くなるため、干渉しないか注意が必要です。
…と、このように、幅を変えるだけでも扁平率の選び方によってバイクの特性が大きく変わってしまうんです。そしてこれは、タイヤが適正なリム幅に装着されていることが大前提の話。次のセクションでは、適正じゃないリム幅に履かせた場合に何が起こるかをお話しします。
z900rs タイヤサイズ変更の危険性

さて、ここからがこの記事で私が最も強くあなたに伝えたい、一番重要なセクションです。Z900RSの純正5.5インチリムに、幅の広い「190」サイズのタイヤ(例えば190/50や190/55)を履かせるとどうなるか。
結論から言うと、性能が著しく悪化し、最悪の場合、安全性を損なう可能性が非常に高いため、私は絶対に推奨しません。
「でも、ネットで見ると『履けた』って人もいるよ?」と思うかもしれません。はい、物理的に「履く」こと、つまりホイールに組み込むこと自体はできてしまうんです。しかし、「履ける」ことと「正常に機能する」ことは、まったく別の話です。
では、なぜ危険なのか? そのメカニズムを詳しく解説します。
タイヤ本来の形状(プロファイル)が崩壊します
前述の通り、190タイヤの「標準リム幅」は6.0インチです。それを、5.5インチという設計よりも「狭い」リムに無理やり押し込むことになります。
想像してみてください。太いタイヤの両端(ビード)を、狭いリムにギュッと押し込むと、タイヤはどうなるでしょうか?
タイヤは内側に強く引っ張られ、断面形状が本来のキレイな丸型(ラウンド形状)から、イビツに尖った「おむすび型」や「台形」のようになってしまいます。
この「とんがりタイヤ」状態になると、バイクの性能にとって百害あって一利なしです。
ハンドリングの悪化:重くて、曲がらない
タイヤの接地面(トレッド面)が無理やり尖らされると、バイクを直立させた状態での接地面が、本来の設計よりも平らで、面積が小さくなってしまいます。
① 倒し込みが重くなる
接地面が平らになるため、そこからバイクを傾けようとすると、まるで四角いタイヤを転がすかのように「ヨイショ!」と大きな力が必要になります。Z900RS本来の「ヒラリ、ヒラリ」と軽快に寝てくれる美点が、完全に失われます。
② 不自然なフィーリング
倒し込みは重いのに、ある一定の角度(尖ったカドの部分)を超えると、今度は逆に「カクン!」と急激に倒れ込もうとする、非常に不安定で予測しにくいハンドリング特性に変わってしまいます。これはコーナリング中に大きな不安要素となり、安全マージンを著しく削ぎます。
グリップの低下と使えないタイヤの端
① 接地面積の減少によるグリップ低下
タイヤが尖ることで、路面に接する面積が本来の設計より小さくなります。接地面積が減れば、当然グリップ力も低下します。太いタイヤにして「グリップアップ」を狙ったはずが、逆に「グリップダウン」するという、本末転倒な結果になるんです。
② タイヤの端が使えない(アマリングの増大)
形状が尖るため、タイヤの端(ショルダー部分)が、ものすごく深いバンク角じゃないと路面に接地しなくなります。結果として、タイヤの端が1cm以上も余るような、太くてカッコ悪い「アマリング」が残ることになります。見た目を良くしたくて190にしたのに、太いアマリングが残る…これほど皮肉なことはないですよね。
異常摩耗とライフの低下
タイヤは設計通りの形状で、均一に面圧がかかることで正常に摩耗します。しかし、おむすび形状では接地面の中心にばかり異常な圧力がかかるため、タイヤの真ん中だけが異常に早く減る「センター摩耗」を誘発しやすくなります。結果的に、タイヤの寿命も短くなる可能性が高いです。
車検や保険の問題
フェンダーやスイングアームとのクリアランス(隙間)が極端に狭くなった場合、走行中のタイヤのたわみで干渉し、最悪の場合タイヤを損傷させる危険性があります。また、このような不適切な改造は、車検で「保安基準不適合」とみなされる可能性がありますし、万が一の事故の際に、保険適用で不利になる可能性もゼロではありません。
…どうでしょうか。これだけのデメリットを背負ってまで、あなたは純正リムに190タイヤを履かせたいですか?
見た目の迫力アップというわずかなメリット(しかもアマリングで相殺されるかも)と引き換えに、Z900RS本来の軽快なハンドリングと安全性をすべて失うことになるんです。これはもう「カスタム」ではなく「デチューン(性能低下)」でしかありません。
z900rs タイヤサイズアップの正しい方法

じゃあ、Z900RSで迫力あるリアビューを手に入れるのは諦めるしかないのか…というと、そうではありません! 性能を犠牲にせず、むしろ性能をアップさせながら、メーカーの設計思想に沿った「正しい」方法でサイズアップする道が、ちゃんと残されています。ここからは、その具体的な方法を解説しますよ。
z900rs タイヤ交換の基本

「どうしても190サイズが履きたい!あの迫力が欲しい!」
「SS(スーパースポーツ)みたいな、あのリアビューが理想なんだ!」
その情熱、バイク乗りとして痛いほどわかります。私も自分のバイクのリアビューにはこだわりたいタイプですからね。
その場合、Z900RSでタイヤサイズアップ(190化)を実現するための唯一無二の「正しい方法」があります。それは…
リム幅「6.0インチ(6.00J)」のホイールに交換すること。
これに尽きます。というか、これしかありません。
なぜ6.0Jリムが必要なのか? それは、190/50ZR17や190/55ZR17といったタイヤの「標準リム幅」が、まさに6.0インチだからです。タイヤメーカーは、6.0インチのリムに装着されたときに、そのタイヤが最も美しい断面形状(プロファイル)と、最高の性能(グリップ、ハンドリング、ライフ)を発揮するように設計しています。
純正の5.5Jリムが「180タイヤの指定席」だとしたら、6.0Jリムは「190タイヤの指定席」なんです。
実際に、CBR1000RRやYZF-R1などのリッターSS(スーパースポーツ)バイクの多くは、純正で「6.0Jリム」に「190」や「200」のタイヤを履いていますよね。Z900RSも、ホイールを交換してこの「SSと同じ土俵」に上げてあげれば、190タイヤを堂々と履きこなすことができるんです。
ホイール交換という選択
Z900RS用にも、多くのカスタムホイールメーカーから6.0Jのリアホイールが販売されています。
- BITO R&D (ビトーR&D) : MAGTAN (マグネシウム鍛造)
- ADVANTAGE (アドバンテージ) : EXACT (マグネシウム鍛造 / アルミ鍛造)
- GALE SPEED (ゲイルスピード) : (アルミ鍛造)
- MARCHESINI (マルケジーニ) : (アルミ鍛造 / マグネシウム鍛造)
これらの社外ホイールは、単にリム幅が広がるだけではありません。
ホイール交換のメリット
- 正しい190化の実現: これが最大の目的。190タイヤをメーカー設計通りの美しい形状で装着できます。
- バネ下重量の劇的な軽量化: 特にマグネシウム鍛造ホイールは、純正の鋳造ホイールと比べて驚くほど軽いです。「バネ下重量」が軽くなると、バイクの運動性能は劇的に向上します。
- 倒し込みがヒラリと軽くなる
- 切り返しがシャープになる
- サスペンションの路面追従性が上がり、乗り心地が良くなる
- 加速・減速性能が向上する
- ドレスアップ効果: デザイン性の高いホイールは、バイクの印象をガラリと変えます。
もちろん、デメリットもあります。それは「高額なコスト」です。前後セットで数十万円(30万〜60万円以上)という、大きな投資が必要になります。
z900rs タイヤ交換、特にサイズアップを本気で考えるなら、中途半端にタイヤだけ変えて性能を落とす「デチューン」を選ぶのではなく、ホイールごと交換して性能も見た目も手に入れる「本物のカスタム」を目指すのが、正攻法なんです。
性能重視ならz900rs タイヤ グリップアップ

「いや、ホイール交換で数十万円はさすがに現実的じゃない…」
「そこまでお金はかけたくない。でも、今の純正タイヤのグリップには正直ちょっと不満があるんだよね」
そう思いますよね。私も含め、ほとんどのサンデーライダーはそうだと思います。ホイール交換は憧れますが、なかな手が出ません。
もしあなたが「見た目の太さ」よりも「実際の走行性能」を重視するなら、私「ゆうき」が最強の選択肢として心の底からおすすめする方法があります。それは…
z900rs タイヤ グリップアップは、純正サイズ(180/55ZR17)のままで行う!
これに尽きます。これが、最も低コストで、最も安全に、そして最もZ900RSの走行性能を劇的に向上させる「魔法」のような方法です。
思い出してください。純正のダンロップGPR-300は、ライフやコストも考慮された「ツーリングスポーツ」タイヤでした。これを、同じ「180/55ZR17」というサイズのまま、最新の「スポーツタイヤ」や「ハイグリップタイヤ」に交換するだけで、Z900RSのコーナリング性能は「これ、本当に俺のバイクか?」と思うほど劇的に向上しますよ。
純正サイズ(180)のまま高性能タイヤに変えると何が変わる?
1. ワインディングが「快感」に変わる
高性能タイヤは、サイドウォール(タイヤの側面)やコンパウンド(ゴム質)の剛性が高く、プロファイル(断面形状)もコーナリングを重視した設計になっています。
- 倒し込みが軽くなる: 純正タイヤが「よっこいしょ」と倒れる感覚だったのが、高性能タイヤなら「スッ」と軽く寝てくれます。
- コーナー中の接地感(安心感)が爆上がりする: これが一番スゴイです。「今、タイヤが路面をガッチリ掴んでる!」という情報が、お尻や手を通じてダイレクトに伝わってきます。この安心感があるから、もっとアクセルを開けられるし、もっとバイクを信頼できるようになります。
- トラクション性能の向上: コーナーの立ち上がりでアクセルを開けたとき、純正タイヤなら「ヌルッ」と滑りそうな場面でも、ハイグリップタイヤなら「グッ!」と路面を蹴って前に進んでくれます。
2. ウェット性能(雨天時)の向上
「ハイグリップタイヤは雨に弱い」というのは、一昔前の話です。現代の高性能タイヤ(特にスポーツカテゴリ)は、シリカなどの素材技術の進歩で、純正タイヤよりも遥かに高いウェットグリップを発揮するモデルがほとんどです。ミシュランのROADシリーズなんて、その最たる例ですよね。
3. コストパフォーマンスが最高
ホイール交換の数十万円に比べれば、タイヤ交換の数万円(5万〜8万円程度)は、その性能アップの「度合い」を考えれば、驚異的なコストパフォーマンスです。
カワサキの設計者が狙った「180/55ZR17」という最高のバランスを崩さずに、その「中身(タイヤの質)」だけをグレードアップする。これが、Z900RSのポテンシャルを最も安全かつ効率的に引き出す、賢い大人の選択だと私は思いますよ。
z900rs タイヤ おすすめモデル5選

じゃあ、具体的にどんなタイヤがいいのか?Z900RSの純正サイズ「180/55ZR17」で、私「ゆうき」が本気でおすすめするモデルを、カテゴリ別にいくつかピックアップしますね。あなたの走り方に合わせて選んでみてください。
①【ツーリング性能の王様】ミシュラン ROAD 6
こんな人におすすめ:
「グリップも欲しいけど、やっぱりライフ(寿命)が一番大事!」
「ツーリングがメインで、突然の雨でも安心して走りたい」
もはや説明不要のツーリングタイヤの決定版、ROAD 5の後継モデルです。GPR-300から交換した場合、特にウェットグリップ性能の向上に腰を抜かすと思います。雨の日のマンホールや白線でも、滑る気がしないほどの安心感。そして、ライフも15,000km〜20,000km(乗り方によりますが)を狙えるほど非常に長いです。乗り心地も純正よりマイルド(しなやか)になる傾向があるので、長距離走行の疲労も軽減されますよ。スポーツ性能もGPR-300より上で、まさに万能選手です。
②【最新スポーツの優等生】ブリヂストン BATTLAX S23
こんな人におすすめ:
「ツーリングも行くけど、やっぱり峠が一番楽しい!」
「純正よりワンランク上のドライグリップと軽快感が欲しい」
大ヒットしたS22の後継モデルとして2024年に登場した、最新のスポーツタイヤです。S22の時点で「これで十分では?」というほどの高性能でしたが、S23はさらにドライグリップ、特にコーナリング中のエッジグリップを強化してきました。それでいて、ウェット性能やライフもS22同等以上を確保しているという…。GPR-300から履き替えたら、倒し込みの軽さとコーナリング中の安定感の違いに驚くはず。ワインディングが楽しくなること間違いなしの、超バランス型スポーツタイヤです。
③【スポーティとライフの両立】ピレリ DIABLO ROSSO IV
こんな人におすすめ:
「スポーティに走りたいけど、見た目のカッコよさも大事!」
「カチッとした乗り味より、しなやかな接地感が好み」
ピレリの「ロッソ」シリーズは、スポーツタイヤカテゴリの超人気モデル。ロッソ3からさらに進化したこのロッソ4は、特にハンドリングの素直さと、ウェット性能の高さに定評があります。あの特徴的な「カミナリ」のようなトレッドパターンもカッコいいですよね。ブリヂストンのSシリーズが「カチッ」とした剛性感なのに対し、ピレリは「グニャッ」としなやかに路面を掴むようなフィーリングが特徴と言われることが多いです。Z900RSに履かせている人も非常に多い、定番の人気モデルですね。
④【全天候型ハイグリップ】メッツラー SPORTEC M9RR
こんな人におすすめ:
「S23やロッソ4じゃ物足りない!もっとグリップが欲しい!」
「峠メイン。だけど、急な天候変化や路面状況にも対応したい」
「ハイグリップタイヤ」のカテゴリに入ってくるモデルです。メッツラーはピレリと同じグループ会社ですが、M9RRは公道レースの最高峰「マン島TTレース」で培われた技術がフィードバックされています。特徴は、ハイグリップタイヤなのに、雨や低温路面にも滅法強いこと。まさに「全天候型スーパースポーツタイヤ」です。倒し込みも非常に軽快で、Z900RSのトラクションコントロールなどの電子制御とも相性が良いと評判です。
⑤【見た目と性能を両立】ダンロップ TT100GP Radial
こんな人におすすめ:
「Z900RSのネオクラシックな雰囲気を、タイヤで完成させたい!」
「性能はGPR-300同等か、それ以上あれば十分」
往年の名タイヤ「TT100GP」の、あの超クラシックなトレッドパターンを、現代のラジアルタイヤとして蘇らせたモデルです。Z900RSの雰囲気に、これ以上マッチするタイヤは無いかもしれません。見た目はクラシックですが、中身は最新のラジアル構造とコンパウンド。グリップ性能はS23やM9RRには一歩譲りますが、GPR-300と比較すれば同等かそれ以上。何より、バイクを停めて眺めた時の満足感が非常に高いタイヤです。カスタムの一環として選ぶなら、最強の選択肢かもしれません。
タイヤ選びは本当に奥が深くて、楽しい悩みですよね。上記以外にも、ダンロップの「ROADSMART IV」(GPR-300からの順当なツーリング向けアップグレード)など、素晴らしいタイヤはたくさんあります。あなたの走り方(ツーリング主体、峠メイン、街乗りオンリーなど)をタイヤ専門店のスタッフさんに相談するのが、理想のタイヤに出会う一番の近道ですよ。
お得なz900rs タイヤ 前後セット

タイヤ交換って、やっぱり結構な出費になりますよね…。Z900RSクラスの大型バイクになると、タイヤ代も工賃も安くはありません。
まず大前提として、特にスポーツバイクのタイヤ交換は、z900rs タイヤ 前後セットで交換するのが基本中の基本です。
なぜか?
バイクは、前後のタイヤの「プロファイル(断面形状)」や「グリップ力」のバランスで曲がっています。例えば、リアタイヤだけ新品にして、フロントはすり減ったまま…なんてことになると、前後の形状がチグハグになり、ハンドリングが極端に不安定になる(新品のリアが勝ちすぎて、フロントから切れ込むように倒れ込むなど)可能性があります。非常に危険です。
特に、GPR-300からS23へ…というように、タイヤの銘柄(キャラクター)を変えるときは、絶対に前後セットで交換してください。メーカーはそのタイヤの前後セットで最高の性能が出るように設計していますからね。
気になる費用ですが、Z900RSの前後タイヤ(120/70ZR17と180/55ZR17)だと、タイヤ本体の代金だけで、
- ツーリングタイヤ(ROAD 6など): 5万円〜7万円程度
- スポーツタイヤ(S23, ROSSO IVなど): 6万円〜8万円程度
- ハイグリップタイヤ(M9RRなど): 7万円〜9万円程度
これに、交換工賃(前後で8,000円〜12,000円程度)、廃タイヤ処分料(2本で500円〜1000円程度)、エアバルブ交換代(2個で1,000円〜 ※L字バルブなどは別途)がプラスされます。だいたい、トータルで6万円〜10万円くらいを見ておく必要がありますね。なかなかの金額です…
どうやって安くする? 3つの方法
じゃあ、どうやってこの費用を少しでも抑えるか? 主に3つの方法があります。
1. ネットで安いタイヤを探し、バイク用品店に「持ち込み交換」する
Amazonや楽天などのネット通販では、タイヤ本体が実店舗よりかなり安く売られていることがあります。これを購入し、2りんかんやナップスなどの用品店に「タイヤ持ち込み」で交換作業だけをお願いする方法です。
- メリット: タイヤ本体を安く買える可能性がある。ポイントも貯まる。
- デメリット: 持ち込み工賃は、その店でタイヤを買った場合の「通常工賃」の1.5倍〜2倍(場合によってはそれ以上)に設定されていることがほとんどです。また、ショップによっては持ち込み作業自体を嫌がったり、断られたりすることも…。結局、タイヤ本体で安くなった分が工賃で消えてしまい、トータル費用は変わらなかった、なんてことも多いです。
2. タイヤ交換専門店(ジャパンタイヤセンター、藤原タイヤセンターなど)を利用する
関西のジャパンタイヤセンターさんや藤原タイヤセンターさんのように、タイヤ交換を専門に行っているショップがあります。こういうお店は、大量仕入れでタイヤの販売価格が元々安めに設定されていることが多いです。
- メリット: タイヤ代と工賃を含めたトータル費用が安い場合が多い。なにより、毎日何十本とタイヤ交換をしている整備士さんの経験が豊富で、作業が早いし確実。プロの安心感がある。
- デメリット: こういった専門店は、大都市近郊に集中しがちで、お住まいの地域にない場合もあります。
3. バイク用品店(2りんかん、ナップスなど)のセールを狙う
最も手軽で安心な方法かもしれません。2りんかんやナップスなどの大手バイク用品店では、定期的に「タイヤセール」を開催しています。「〇〇メーカー全品20%OFF」や「前後セット交換で工賃無料!」といったキャンペーンを狙えば、トータル費用をかなり抑えることができます。
- メリット: 安心の大手用品店。セールに当たればトータルで安い。
- デメリット: セールの時期が限られる。セールの対象になるメーカーや銘柄が限られていて、自分の欲しいタイヤが安くなるとは限らない。
安全に関わる重要部品です(再掲)
タイヤ交換は、命を乗せるバイクにとって最も重要なメンテナンスの一つです。費用も大事ですが、信頼できるショップで、経験豊富なプロに作業してもらうことを強く推奨します。
自分で交換する(手組み)のは、相応の知識と工具(タイヤレバー、ビードブレイカー、バランサーなど)が必要ですし、ホイールに傷をつけたり、タイヤのビードを傷めてエア漏れの原因を作ったりするリスクが常につきまといます。バランス取りも必須です。安全面を考えると、プロに任せるのが一番の「節約」だと私は思いますよ。
記載されている価格やサービス内容はあくまで一般的な目安です。正確な情報や工賃については、必ず事前に各店舗にご確認ください。
結論:z900rs タイヤサイズアップ
さて、長くなりましたが、Z900RSのタイヤサイズアップに関する私の考えをまとめます。
あなたが「z900rs タイヤサイズアップ」を考えたとき、取るべき選択肢は、以下の3つです。それぞれのメリットとデメリットを、もう一度しっかり整理しましょう。
A. 非推奨:純正リム(5.5J)+ 190タイヤ
→ 結論:やめておくべき(NG)です。
これが、一番やってはいけない「デチューン」です。190タイヤの設計標準である6.0Jリムより狭い5.5Jリムに無理やり履かせることで、タイヤは「おむすび型」に歪みます。その結果、
- ハンドリングが重くなり、不自然にカクカク曲がるようになる
- 接地面積が減り、グリップが低下する
- タイヤの端が使えず、太いアマリングが残る
- 真ん中だけ異常摩耗し、寿命が短くなる
…など、「百害あって一利なし」です。見た目の迫力(と、歪んだタイヤがもたらす一瞬のクイック感)と引き換えに、カワサキの設計者が作り込んだZ900RSの素晴らしいハンドリングと安全性をすべてドブに捨てるような行為だと、私は断言します。
B. 上級者向け:6.0Jホイールに交換 + 190タイヤ
→ 結論:アリ(ただし高額)です。
これが、性能を犠牲にしない(むしろ向上させる)唯一の「正しい190化」の方法です。ゲイルスピードやマルケジーニなどの高性能な6.0Jホイールに交換することで、
- 190タイヤを、メーカー設計通りの美しい形状で履きこなせる
- バネ下重量が劇的に軽くなり、ハンドリング、乗り心地、加減速性能が向上する
- 圧倒的なドレスアップ効果と所有感を満たせる
というメリットがあります。ただし、数十万円という非常に高額なコストがかかります。「性能が欲しい」だけなら、次のCの方法で十分です。「190の見た目」と「バネ下軽量化」という性能の両方に、その金額を投じる覚悟がある上級者向けのカスタムと言えます。
C. 最もおすすめ:純正サイズ(180/55)+ 高性能タイヤ
→ 結論:最強の選択肢(超おすすめ)です。
これが、最も現実的で、最もコストパフォーマンスが高く、そして最もあなたのZ900RSを「楽しく、速く、安全に」してくれる選択肢です。Z900RSの設計者が狙った「180/55」という最高のバランスをあえて崩さず、その「中身(タイヤの質)」だけを、GPR-300からS23やROAD 6へと一気にグレードアップする。
- 低コスト(ホイール交換の1/5以下)で、性能が劇的に向上する
- Z900RS本来の軽快なハンドリングが、さらに研ぎ澄まされる
- グリップの絶対値が上がり、安全マージンが大幅に増える
太いタイヤは確かに魅力的ですが、バイクは「バランス」が命です。Z900RSの良さを本当に引き出してくれるのは、見た目の「太さ」ではなく、路面を掴む「タイヤの質」なんですよ。
まずはCの選択肢、「純正サイズのまま高性能タイヤに交換する」ことを試してみてはいかがでしょうか?GPR-300しか知らないなら、その違いに、あなたのバイクのポテンシャルの高さに、きっと驚くはずですよ。
安全なタイヤ選びで、最高のZ900RSライフを楽しんでくださいね!